【カープ】最新鋭のピッチングマシン導入へ
カープに新しく導入された最新鋭の「ピッチングマシン」について取材しました。
5月21日、カープの全体練習が始まるおよそ2時間前、マツダスタジアムの屋内練習場には選手・首脳陣らの姿がありました。お目当ては、新しく導入されたピッチングマシンで、ただのマシンではありません。その名も「iPitch」。タブレットに「球速」「球種」「回転数」「投球コース」など、投手の情報を入力することで、対戦投手さながらの球が出てくる最新鋭のマシンです。導入を後押ししたのは松田元オーナー。チーム浮上のきっかけになれればと提案しました。
現役時代はピッチャーで、現在アナリストを務める飯田哲矢さんに話を聞きました。
■アナリスト 飯田哲矢さん
「うちの選手のカーブのデータであったり、カットボールの数値を入れてどれだけ再現性が高いか、実際近しいものだったことを証明して導入に至ったというところですね。」
メジャーでは主流となっていますが、NPBではカープが5球団目。この日は阪神・村上頌樹投手に設定しボールを見極めました。
■カープ 末包昇大選手
「コントロールいいピッチャーなので、それを体験できた。」
■カープ 小園海斗選手
「映像とかあったらもっといいかなと思いますが、軌道が似ているのですごいと思いながら打っていました。」
さらに、指揮官も太鼓判を押します。
■カープ 新井貴浩監督
「いいね、これ。初対戦のピッチャーとか、まだ球筋を見たことないようなピッチャーも入力して、球筋を再現できるってことですよね。イメージしやすいよね、打者もね。ありがとうございます。」
再現性が高い秘密は、ボールにありました。
■広島テレビ 小野宏樹アナウンサー
「こちらの黄色いボールがiPitchで使われるボールです。大きさは公式球とほぼ同じです。iPitch用のボールはゴムの材質ではありますが、固さがある感じです。少しだけ押し込める感じで、重さも公式球とほぼ同じだと思います。」
「ディンプルボール」と呼ばれるゴム製で、縫い目のないボールを使うことで、空気抵抗を軽減し、再現性を上げています。
10年前の2014年シーズンは、一流バッターの目安となる3割打者はセ・リーグで12人いましたが、今シーズンは現時点でただ1人です。投高打低の傾向が強まる中、新たな時代が訪れるか注目です。
■カープ 新井貴浩監督
「ベテラン・中堅・若手もみんな頑張ってくれていますし、少しずつではありますが、形がだんだんできていると思うんですよね。球団からサポートしていただいたマシンをフル活用して、どんどんファンの皆さんにいいものをみせていきたいなと思います。」
《2024年5月24日放送》