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なぜ「巨大地震注意」発表されず? 専門家に聞く【徳島】

2025年1月14日 18:17
なぜ「巨大地震注意」発表されず? 専門家に聞く【徳島】
13日の地震では「南海トラフ地震との関連性はない」として、2024年8月の地震の時のような南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」は発表されませんでした。

なぜ、調査終了となったのか専門家に聞きました。

13日夜開かれた専門家らによる評価検討会では、今回の地震が南海トラフ巨大地震につながる可能性があるのかどうか、分析がおこなわれました。

13日の地震の震源地である日向灘が、南海トラフ巨大地震の想定震源域に含まれていることや、地震の規模が大きかったことから関連性が検討されたといいます。

そして14日午前0時すぎ

(気象庁会見)
「今回の地震は、南海トラフ地震の発生可能性が 平常時と比べて相対的に高まったと考えられる 現象ではなかった」

気象庁は今回の地震について南海トラフ巨大地震との関連はないとして、調査終了を発表しました。

「巨大地震注意」が発表された2024年8月の地震と13日の地震は、震源がほぼ同じです。

なぜ今回は関連性がないと発表したのでしょうか?専門家は。

徳島大学・中野晋特命教授)
「巨大地震注意が出されるのは、マグニチュード7.0以上というルールを決めているので、それに達していないということで、臨時情報の巨大地震注意という発表にはならなかった」

今回の地震の規模は精査の結果、マグニチュード6.6と巨大地震注意への備えをよびかける臨時情報「巨大地震注意」の発表基準であるマグニチュード7.0に達していないことから、「関連なし」と判断されました。

しかし、南海トラフ巨大地震と発生メカニズムは同じで、地震への心構えは変わらないと警鐘を鳴らします。

(中野晋特命教授)
「フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込んでいっているのは、よく言われていることだが、プレートとプレートの境界付近で起こった地震ということで、南海トラフ地震の発生メカニズムと同じですね」
「今後、30年という推移でみると2055年までに発生する確率 は70~80%。大きな地震が8月に続いてまた起こったということを考え れば、南海トラフ地震が近づいてきている証。」
「そういう意味では、今までも皆さんが準備されてい ると思うんですけど、準備をさらに見直していただく、機会にしてほしい」
最終更新日:2025年1月14日 20:42

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