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学生や住民が災害に備え「事前復興」ワークショップ 阿南市で開催【徳島】

2023年12月13日 17:17
学生や住民が災害に備え「事前復興」ワークショップ 阿南市で開催【徳島】
阿南高専創造技術工学科 多田豊准教授)
「災害が起きると、皆さん『ふこう』になってしまうわけです。この(『ふこう』の)間に『っ』を入れると、『ふっこう』になるわけなんですけど、『つ』というのは3つありまして、『ふっこう』に必要な『つ』というのは、『つよさ』、そして『つたえる』こと、『つどう』ということ」

徳島県の阿南高専では、徳島大学や東京大学などと連携しながら、創造技術工学科の多田豊准教授らが事前復興研究を行っています。

今年度は阿南市中野島地区を対象に研究しており、11日の夜、阿南高専の学生や地元住民ら約20人が集まりワークショップを開きました。

(参加者)
「え~っと、50~60代女性小売業です」

ワークショップでは、参加者が地区内にある3つの町ごとにグループに分かれ、カードを引いて自分のキャラクターを決めます。

(参加者)
「1時間以上経ったらここらが浸かるでしょ、いまの想定で。だからこっちへ行けないから、ここに市役所に(避難)」

その上で、多田准教授や学生が進行役を務め、南海トラフ巨大地震に伴う津波発生時や、那賀川や桑野川が氾濫した場合の避難方法、被災後の生活をどうするかなどについて、町の特徴に応じそれぞれのキャラクターの役割で話し合いました。

(参加者)
「地区外の候補として、阿南光高校(新野キャンパス)とかアグリあなんスタジアムなど広域避難ができるような所だったり、阿南第一中学校。ほかにも仕事の関係で仕事場に行けたらいいという理由で、車の中で生活という案も出た」

(参加者)
「仮設住宅で地区内で住む。学校の運動場なんかが一番ではないかという意見が出た」

被災後の期間に応じた対応について話し合い、数年後の想定まで行いました。

(参加者)
「自宅を何とか修復して戻る。あとは、できれば(自宅)再建。地区外(に住む)となると、金銭的な面もあり、賃貸住宅か公営住宅、あとは中古で家を購入するといった話になった」

それぞれのグループごとに発表し、ワークショップを終えました。

2024年1月15日には今回の結果を踏まえ、2回目のワークショップが開かれる予定です。

(阿南高専創造技術工学科 多田豊准教授)
「次回は街を、災害を減らすために街をどのように変えていったらいいのか」

次回は学生が作った復興後をイメージした町の模型を使いながら、より具体的に話し合う方針だということです。

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