「季節と時間で光が違う」90歳写真家が撮影した世界文化遺産「万田坑」の写真展
世界文化遺産に登録されている荒尾市の万田坑を題材に90歳の写真家が撮影した写真展が、熊本市中央区の県立美術館分館で開かれています。
国内最大規模の炭坑施設で、2015年に世界文化遺産に登録された万田坑。夕陽の中の姿に、はかなさを表現した作品「夕暮の万田坑」。
炭坑で働く人たちが身だしなみを整えた姿見の鏡。普段はは暗闇の中で見えませんが、光が差し込んだ瞬間を捉えた「取り残された人形」。
会場には、荒尾市の万田坑を写した38点が展示されています。撮影したのは、約70年にわたって写真家として活動し、今年90歳を迎えた川畑雅弘さんです。川畑さんは、今の姿を後世に残そうと2006年から今年3月まで数十回通い、撮影しました。
■川畑雅弘さん
「季節と時間で光の当たり方が違う。それぞれの表情が変わってくるので、それを見つけるのに時間がかかる。鉄の質感、さび具合とかで時代の流れを感じてもらいたい」
この写真展は、4月14日(日)まで熊本市中央区の県立美術館分館で開かれています。