「年賀状やめる人いるかも」 はがき1枚85円に 郵便料金30年ぶりの値上げ
10月に入り、また様々なものが値上げです。中でも、大幅に改定されるのが郵便料金。消費税上昇に伴う引き上げ以外では30年ぶりです。
熊本市中央区の薬局。
■シモカワ薬局下通店 井上修店長
「各メーカーが少しずつ、原材料の高騰でしょうかね上がり始めてますね」
解熱鎮痛剤をはじめ、11日から約100品目の医薬品が値上がりしました。ただ、値上がりはそれだけでなく…。
■シモカワ薬局下通店 井上修店長
「だいたい月に500枚程度のハガキを(客に)出しているんですけども、値上がりするということなので、だいたい1万円ぐらいの経費の負担がかかる」
■山本紗英子アナウンサー(熊本中央郵便局)
「9月30日まで63円で送れたはがき。10月1日から22円上がり、85円になります」
郵便料金が10月1日から大幅に上がりました。差額分の切手を購入する人も。
■切手を納入した人
「あぁっと思いましたね。10月だったと。もうレターパックは買っていたので、昨日出しておけば…。(値上げを)実感しました」
定形の封筒は重さで料金が変わっていましたが50グラムまで一律110円に。速達も250グラム以内は40円上がって300円など、最大で35%の値上げとなります。
■大学職員
「入試の時期なので受験票を(受験生に)送ったんですけれども、年度途中で変わると、ちょっとこちらも少し(作業が)やりにくい部分があるかなと」
■会社員(レターパック購入)
「経費的にちょっと上がるので痛手ではあるんですけれども、もうしょうがないかなと」
値上げの理由は郵便事業の収益悪化です。
■熊本中央郵便局 島村隆一郵便部課長
「人件費や燃料費の高騰の中、ユニバーサルサービスである郵便事業の安定的な提供を維持していくために、今回の料金改定を実施させていただくことといたしました」
熊本市中央区の繁華街にある文具店では、11月初めから年賀状を販売する予定ですが、売り場を去年の3分の2ほどに縮小する予定です。
■甲玉堂 野口裕史営業本部長
「年賀状の種類も生産自体減っていますので、年賀状の値段が上がることで、それをきっかけにちょっとやめようかなという方はいらっしゃるかもしれない」
さらに…。
■甲玉堂 野口裕史営業本部長
「紙の伝票に紙の封筒で送る従来流のやり方をまだ使っていますけれど、今後はちょっとそこら辺(電子化)も考えていかないといけない」
郵便物を減らすため、請求書や納品書の電子化も今後は検討するといいます。
暮らしに密接にかかわる郵便料金の値上げ。日本郵便は「今後も利便性や付加価値の高いサービスの開発や提供に取り組む」としています。
【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
郵便料金のほか、電気・ガスの料金も政府の補助金の縮小に伴い10月使用分から値上がりします。
(畑中香保里キャスター)
九州電力の場合、標準的な使用量の家庭で前の月と比べて375円値上がりし6931円に。西部ガスでは原料価格の高騰もあり、前の月と比べ185円値上がりし6440円となります。