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川辺川の流水型ダム 五木村長が「ダム前提」の振興策を21日の村民集会で説明する方針

2024年4月12日 21:00
川辺川の流水型ダム 五木村長が「ダム前提」の振興策を21日の村民集会で説明する方針
五木村・木下丈二村長

川辺川に建設が計画されている大規模な流水型ダムについて、水没予定地とされる五木村は今も計画への賛否を明らかにしていません。そんな中、木下丈二村長は、「ダム建設を前提」とした村の振興策を4月21日に開く村民集会で説明する方針を明らかにしました。

五木村の木下村長は12日、流域の市町村長などでつくる「川辺川ダム建設促進協議会」によるダムの早期完成を知事に求める要望に同行し、次のように述べました。
■五木村 木下丈二村長
「私は総合的に今の状況を踏まえました時に、村民の心配をしながら、新たな五木村が流水型ダムの判断も踏まえて、新たなスタートラインにつく時期が来たと認識しております」

この発言について、要望の後に取材に応じた木下村長は。
■五木村 木下丈二村長
「五木の振興についての熊本県・国の回答も3月に頂いておりますので、総合的に判断しながら、21日に村の考えをしっかり村民に伝えたいということでございます」
Q容認の方向で説明するということ?
「21日に気持ちは伝えたいとに思います」

木下村長はこのように述べた上で、「五木村が大きな方向転換をすれば、村の一存ではどうにもならなくなる。新たなスタートラインに立つ時期に来たということ」と説明しました。

流水型ダムをめぐっては、建設予定地の相良村がまだ賛否を表明していません。

一方、流水型ダムが環境に与える影響について蒲島知事は12日、44項目の意見書を国に提出しました。ダムの建設にあたって熊本県は、国に通常の環境アセスメントと同じ手続きを求めていて、国は去年11月、アセスメントの準備書にあたる準備レポートをまとめ、知事に意見を求めていました。
国のレポートについて蒲島知事は。

■蒲島知事
「現時点において、球磨川・川辺川の環境に極限まで配慮された『命と清流を守る』新たな流水型ダムに限りなく近づいていると高く評価しています」

意見書では、こうした知事の高い評価を前提に、環境への影響を更に最小化する検討を続け、流域住民に丁寧に説明することなどの意見を付けて国に提出しました。