伊藤環境相が水俣病の団体に直接謝罪へ 環境省側が発言中にマイクの音を切る
伊藤環境大臣は8日正午頃、東京で記者団の取材に応じ、マイクの音を切ったことについて謝罪しました。
■伊藤信太郎環境相
「5月1日の関係団体との懇談において、時間を超過した一部の方について、発言の途中でマイクの音量を切ることについて大変遺憾。発言者に対して申し訳ない。深くお詫び申し上げたい」
この問題は5月1日、水俣市主催の犠牲者慰霊式後に行われた水俣病患者・被害者団体と伊藤環境大臣との懇談の中で、団体のメンバーが発言をしている途中で環境省の職員がマイクの音を切ったものです。環境省の説明では、去年から決められた時間を過ぎた発言はマイクを切る運用で準備をしていましたが、実際にマイクを切ったのは今回が初めてだということです。
懇談に参加した団体などでつくる水俣病被害者・支援者連絡会は7日、伊藤環境相の謝罪と改めて意見交換の場を設けるよう要望。8日午後、水俣市で会見を開きました。
■水俣病被害者・支援者連絡会 山下善寛代表代行
「環境省は、水俣病の問題を公害の原点だと、世界に教訓を伝えると言いながら口先だけ」
会見後、水俣病を担当する環境省特殊疾病対策室の木内哲平室長が、団体に対して「不適切な対応をしたことを深く反省している」と謝罪しました。この後、伊藤環境相も水俣入りし、懇談に出席した団体に対して直接謝罪をする予定です。