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【公式確認68年】水俣病の教訓や課題を考える集会 弁護士が熊本地裁判決を解説

2024年5月1日 12:24
【公式確認68年】水俣病の教訓や課題を考える集会 弁護士が熊本地裁判決を解説
1日に水俣病公式確認から68年を迎えるのを前に、水俣市で30日、水俣病の教訓や課題について考える集会がありました。

この集会は水俣病被害者・支援者連絡会が開いたもので、水俣病患者や支援者ら約80人が参加しました。

水俣病の被害を訴える人たちが国などに賠償を求めている熊本訴訟の弁護団の中島潤史弁護士が、大阪地裁の判決と対比しながら「熊本地裁の判決は、十分な証拠の検討をしないまま、水俣病問題の歴史的経緯を踏まえず、疫学的知見と共通診断書の所見を軽視した点で司法の役割を果たしたと言えない。しかし、少なくない数の未救済患者の存在を明らかにし、水俣病問題の解決の必要性を示した点で一定の意義がある」と解説しました。

また水俣病被害者互助会の佐藤英樹さんは、熊本地裁の判決について「水俣病を理解していない判決。裁判官としての責任を果たしていない」と批判しました。