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樋門工事中のミスで農地に海水流入 熊本県が工事を受注した業者を指名停止処分

2024年7月31日 17:59
樋門工事中のミスで農地に海水流入 熊本県が工事を受注した業者を指名停止処分
開成工業(熊本市北区)

今年2月、天草市で熊本県が発注した樋門の工事中に誤って海水が農地に流れ込み、農地19ヘクタールが冠水しました。熊本県は31日、工事を受注した業者を1か月間の指名停止としました。

指名停止措置を受けたのは、水門設備の設計や施工などを行う熊本市北区植木町の開成工業です。県によりますと開成工業は今年2月、天草市河浦町で県から受注した樋門の補修工事を行っていた際、夕方、門を開けたまま現場を離れました。

その結果、夜に満潮を迎えて海水が土のうを越えて流れ込み、田んぼや果樹園など約19ヘクタールの農地が冠水する損害を与えたとしています。

県の聞き取りに対し開成工業は、近くに別の業者が置いていた土のうで海水を防げると思い込んでいたと説明したということです。県は、安全管理が不適切だったとして、31日から8月30日まで1か月間の指名停止としました。

開成工業は、農家に対し農地の除塩作業への協力金を支払ったほか、前年から減った収穫量に応じて補償する考えで、「処分を厳粛に受け止め、再発防止の徹底と信頼回復に努めたい」とコメントしています。