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「50年前に勝手に縁談を断っていた恨み」住宅2棟を全焼させた罪に問われた男の裁判員裁判

2024年1月29日 19:44
「50年前に勝手に縁談を断っていた恨み」住宅2棟を全焼させた罪に問われた男の裁判員裁判

おととし12月、阿蘇市で住宅2棟を全焼させた罪に問われている男の裁判員裁判の初公判が29日、熊本地裁で開かれ、検察は「動機は恨み」と指摘しました。

住居侵入と現住建造物等放火の罪に問われているのは、阿蘇市一の宮町宮地の無職・岩下一行被告(71)です。起訴状によりますと、岩下被告はおととし12月、親戚の30代女性の家の敷地に侵入し、小屋などに火をつけて、女性の家と隣の住宅あわせて2棟を全焼させました。

29日の初公判で、岩下被告は起訴内容を認めました。

検察は動機について、現在は亡くなっているおじへの恨みと指摘しました。約50年前、岩下被告が思いを寄せていた女性との縁談話をおじが勝手に断っていたことを数年前に知り、おじ(故人)へ恨みを募らせ、家の壁を見るたびに顔が思い出されると考えるようになったということです。

一方、弁護側は、火災による死傷者はなく、被告が自首していること、被告の精神障害が犯行に影響したと主張しました。

これに対し検察側は、精神障害が犯行に及ぼした影響は小さいと主張しました。

判決は2月1日に言い渡される予定です。