地下水保全で畑を活用!熊本市と近隣の町などが「かん養」で協定
半導体企業の進出で課題となっている地下水保全。畑の活用が注目されています。
水道水源のすべてを地下水で賄う熊本市は、20年前から大津町、菊陽町、白川中流域の農業関係団体と協議会を作り、水田だった畑を活用して地下水を生み出す「かん養」を行っています。
この取り組みを来年度以降も継続することになり、8日に協定の締結式がありました。
大津町と菊陽町で進められている地下水のかん養。稲を育てる水田からニンジンやサトイモなどへ転作した畑に5月から10月まで水を張ると水が地中に浸透していきます。去年は農家206戸が参加し、415ヘクタールの畑で1245万トンが地下水となりました。しかし最近は担い手不足や転作で2年前に比べると協力する農家が50戸減りかん養で作られる地下水も231万トン減少しました。
■熊本市 大西一史市長
「地下水の保全は大丈夫なのか。環境への配慮は本当に大丈夫なのかとの懸念・心配の声が たくさん聞かれます。このような中、この協定の持つ意味が非常に大きい物になったと改めて感じます」
半導体産業の集積で地下水の保全が懸念される中、熊本市では協力農家への助成額を増やすなどして、取り組みの拡充を目指すということです。