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熊本市電「東町線(仮)」誕生へ 市役所~市民病院で最大21分の時短も

2024年3月14日 19:10
熊本市電「東町線(仮)」誕生へ 市役所~市民病院で最大21分の時短も
熊本市は13日、東区の健軍町電停から市民病院まで市電を延伸する区間の仮の名前を「東町線」にすると発表しました。1日あたり約2300人が利用するとしています。
熊本市が渋滞対策のひとつとして計画を進めている熊本市電の延伸。

実施計画案によりますと「東町線」は、東区の健軍町電停から熊本市民病院までの1.5キロの区間で、新しく4か所の停留場を設置します。健軍町電停からひとつめの停留場までの区間を先行して2029年度に運行を始めて2031年度の全線開通を目指します。

朝の渋滞のピーク時には市民病院から熊本市中心部の市役所まで車だと約55分、市電では約34分と最大で21分短縮できるということです。想定している利用者は1日約2300人。周辺地域の自動車が約2000台減ることで渋滞緩和につながると期待されています。

事業費は約135億円。経営改善策として運行と施設や車両の管理を分ける上下分離方式を導入する計画で今議会の議決を経て国に認定を申請します。

一方熊本市電では、走行中にドアが開くなど重大事故につながりかねない事象が今年に入り立て続けに3回発生し、さらに今月には連結部分が外れる2両連結で走行していた車両が離れるトラブルもありました。

経営改善策として導入する「上下分離方式」ですが、熊本市が出資して4月に設立する「一般財団法人」が運行を担い、市が施設や車両を管理する予定。相次ぐトラブルへの対策として熊本市交通局は外部人材による検証委員会の設置を検討していて第三者の視点で原因究明や再発防止を図るとしています。