「マイク切りの本質は国の体質」水俣病裁判弁護団長 環境相に早期救済申し入れへ
熊本市で会見したのは水俣病の被害を訴えて国などに賠償を求めている熊本訴訟原告弁護団の園田昭人団長です。園田団長は、懇談会の場でマイクを切って被害者の発言をさえぎった環境省の行為はこれまで被害者の訴えに耳を貸さず、切り捨ててきた体質そのものだと批判しました。
■園田昭人 熊本訴訟原告弁護団長
「ことの本質に迫らなければ、つまり被害者切り捨て問題、これを解決するということに踏み込まなければ意味がないんです。今回のマイク切りだけの問題でことを終わらせようとするんだったらそれは本当の意味での問題解決にならない」
その上で園田団長は5月24日に環境省を訪れ、水俣病被害者の早期救済を求める申し入れを行う方針を明らかにしました。
さらに園田団長は、原告が全員水俣病と認められた去年9月の大阪地裁の判決の控訴審の初めての進行協議が14日に大阪高裁で行われたことを紹介し、「高裁の判決にはこれから更に3年以上の時間がかかってしまう。早期解決が何よりも大切」と強調しました。