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田んぼに水を張り地下水を守る 今年の事業始まる 蓄える地下水量は過去最多の見込み

2024年5月1日 19:55
田んぼに水を張り地下水を守る 今年の事業始まる 蓄える地下水量は過去最多の見込み

地下水の枯渇を防ぐため、農地に水を張って地下に浸透させる事業が、今年度も大津町や菊陽町などで始まりました。

1日の菊陽町の白川沿いです。農家が農地に水を張りながら、トラクターで代掻き作業をする様子が見られました。代掻きは、田植え前に水中の土を細かく砕いて、土の表面を平らにする作業です。水張り事業にとっても、水の浸透量を均一にする効果があるということです。

今年度、水張り事業への助成金が増額されたこともあって、5月1日から10月までの夏場の水張りに参加する農家は313戸と、去年を30戸上回る見込みです。さらに今年度から新たに始まる11月から翌年2月までの冬場の水張りには、農家52戸が参加する予定です。

■農家
Q水はいつまでためる予定?
「4か月です。そしてが水張りが終わってからがニンジン」

水張りには、連作障害や病虫害を防ぐ効果もあるということです。
■農家
「土壌病害だったりセンチュウだったり、いろいろそういうものを抑えたりしながら、ニンジンのために水張りをするみたいなこともやっています」
■農家
「こういうことをして地下水が増えて、皆さんが喜ぶというのはいいですね。うん、それが一番じゃないですか」

参加する農家と農地面積の増加によって今年度蓄えられる地下水の推定量は2789万トンとなり、去年の1.8倍に増加し、“過去最多”となる見込みです。

【スタジオ】
地下に無図を浸透させるための水張り事業が行われる白川中流域は、阿蘇山の噴火活動でできた軽石のような火山性堆積物で覆われています。その浸透力は、通常の水田の5倍から10倍とされ、「ザル田」と呼ばれています。