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地下水量確保に向けて農地の水張り事業を拡大 半導体産業進出で危機感も

2024年4月10日 12:31
地下水量確保に向けて農地の水張り事業を拡大 半導体産業進出で危機感も
熊本県の大津町や菊陽町など白川中流域の農地に水を張って地中に浸透させることで、地下水保全のために涵養を進める事業で、今年度から水を張る期間が延長され、農家への助成金が増額されることなどが明らかになりました。

3月、水張り事業について、農家への説明会が開かれました。

熊本市、大津町、菊陽町、それに農業関係団体でつくる水循環型営農推進協議会は、20年前から白川中流域で水張り事業を続け、今年度から、事業期間と助成金額を見直しました。

まず水を張る期間が、これまでの5月から10月までに加えて、11月から翌年2月までも認められます。

これにより冬場にニンジンなどを作る農家だけでなく、夏場に米を作る農家も田植えの前や稲刈りの後に水張りできるようになります。

また助成金も増額され、例えば15日間、水を張った場合、これまでは10a当たり8250円が支払われていましたが、今年度からは1万6000円になります。

■農家は…
「できれば協力できるところは協力したい。単価が多くなるんだからその点はいいと思いますね」
「地元の方からは割にあわんというか単価が安いなという話は出てましたけど今度は2倍くらいになってますから水張りする人も増えるんじゃないかと思います」
半導体工場の進出で大量の地下水の使用が計画されていますが、水張り期間の延長や助成金の増額で協力する農家の数や農地面積は今年度、増加が見込まれます。