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中学校いじめ調査アンケート 被害生徒がいじめ申告した原本を在籍中に廃棄

2023年12月2日 17:42
中学校いじめ調査アンケート 被害生徒がいじめ申告した原本を在籍中に廃棄

熊本県人吉市の中学校で発生したいじめの問題で、学校が実施したいじめに関するアンケートが、廃棄されていたことが分かり、市は、いじめ防止基本方針を改めアンケートの保存期間を明記しました。

アンケートの廃棄が明らかになったのは、2017年に人吉市の中学校に入学した男性が受けたいじめの調査の過程です。

男性は同級生から足をかけられたり蹴られたりするなどして、3年生の9月頃から学校に通えなくなりその後、統合失調症と診断されました。

市のいじめ調査委員会では「いじめを含む苦痛となる人間関係は発症に大きく関わった」としています。

男性は1年生の時に学校のアンケートでいじめを申告しましたが、在籍中に、アンケートの原本が廃棄されていました。

文部科学省のガイドラインでは「重大事態の調査に関する記録については少なくとも5年間の保存が望ましい」とされていて、男性の代理人弁護士は市のいじめ防止基本方針に保存期間を明記するよう要望していました。

市では1日、「在籍中に廃棄されていたのは明らかに不適切な対応だった」として、基本方針に「被害児童・生徒の卒業から少なくとも5年は保存する」と明記したことを公表しました。