組手で全国レベル!小学生「空手兄弟」実力の秘密を取材
小学生の「空手兄弟」。組手で全国レベルを誇る実力の陰には何があるのか取材しました!
間合いを詰めて放つ“突き”。そして一瞬の隙をつく変幻自在の“蹴り”。
空手の組手は、いかに早く正確に技をきめることができるかが勝負。
練習しているのは、県内屈指の強豪クラブ「海王塾」。
■坂田宏樹さん
「海王塾は空手道を通じて自分のために努力を継続することを目的にやっている」
空手といえば、技の正確さや力強さといった精度を競う「形」も魅力ですが…。
小学4年の富岡光翔さん。小学2年で組手の全国3位に輝いた実力の持ち主です。
小学生の組手は「寸止め」が基本。力をコントロールできず強く当ててしまうと注意を受け、5回で失格となります。
基本的に突きはすべて1点、中段蹴りが2点、上段蹴りは3点。6点先取で勝利です。
光翔さんが小学2年のときの試合。準々決勝で圧勝し、全国3位となりました。
■富岡光翔さん
「組手で面白いところは蹴りですね」
いったいどれほどの威力なのか…
(蹴りを受けたスタッフ)
「痛っ!今の何%ぐらい?」
■富岡光翔さん
「90%」
みんなのお手本になることが多い光翔さん。その理由は…
■坂田宏樹さん
「本当、努力家で基本(練習)から声を出して、組手が始まっても声を出してムードメーカーと思って助かっている」
こちらは年子の弟・翔空さん(小3)です。兄の背中を追いかけて、去年、小学2年で全国3位をつかみました。大の負けず嫌いだという翔空さん。どんな状況でも立ち向かう強さが持ち味です。1点ビハインドの終了間近…上段蹴りが認められ3点が入ります。このまま逃げ切り逆転勝利となりました。
Q.全国大会で感じたことは?
■富岡光翔さん
「もうちょっとスピードを速くしたい」
■坂田宏樹さん
「お兄ちゃんと真逆で(練習中)ちょっと手を抜くところがあるので努力を覚えれば…」
声に合わせて抜群のスピードとキレを見せる兄・光翔さん。得意とする技が「刻み突き」です。相手に一気に踏み込み、前の拳で突く技です。腰を入れる必要がないため、どの技よりも速いのが特徴です。
ふだんから中学生を相手に組手を練習している光翔さん。身長差を感じさせない見事な上段突き…!負けじと中学生も上段突きで反撃します。
Q.光翔さんについて?
■隈部蓮さん(中1)
「やっぱ速いです。モーションがないというか気づいたらそこにいる速さ」
週2回の練習日以外は、走り込みや体幹強化のトレーニング。兄弟で続けることで、自然と競争意識も生まれるようです。遊びとはいえ、弟の突きを見事に交わします。兄弟喧嘩ならぬ兄弟組手。心配にならないのでしょうか?
■母・夏純さん
「もういつもの光景過ぎてほったらかしてるので全然(気にならない)」
兄弟一緒に強くなる理由がわかります。母・夏純さんの心配は別のところにあるようで…
■母・夏純さん
「お兄ちゃんはしっかり者で宿題もちゃんとするけど、弟は宿題しないです」
■弟・翔空さん
「宿題面倒くさいもん。問題児の空手うま」
性格も正反対の2人。その明暗が分かれることに…。
9月に行われた地区大会。光翔さんは見事優勝したものの、翔空さんは、優勝には一歩及びませんでした。
負けず嫌いにますます火がついたようです。小学1年から全国大会常連の富岡兄弟。見据える先は…
■富岡光翔さん
「これからの空手の目標は全国大会で優勝とること」
■富岡翔空さん
「全国大会がんばって1位になりたい」
2人の挑戦から目が離せません。