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富山県選出議員も開催し多額の収入 政治資金パーティーを考える 

2023年12月19日 20:24
富山県選出議員も開催し多額の収入 政治資金パーティーを考える 

19日、強制捜査に発展した自民党派閥における一連の裏金疑惑。発端となったのは政治資金パーティーでした。県選出国会議員の2022年分の収支報告書を調べたところ、安倍派の議員がそれぞれ独自にパーティーを開催し収入を得ていたことがわかりました。専門家は「企業や団体から政治家個人に対する寄付は禁止されているが、パーティー券を通じて事実上の寄付ができてしまう」と問題視しています。

多額の会費収入を得ている政治資金パーティー。自民党県連は、主催するパーティーを通して2022年5月には7800万円余りを、さらに2018年には9600万円余りを売り上げました。

一方、議員それぞれも政治資金パーティーを開いています。県選出の自民党国会議員5人の2022年分の収支報告書を確認したところ、いずれも安倍派の野上浩太郎参議院議員と田畑裕明衆議院議員がパーティーを開催していたことがわかりました。

野上議員が代表を務める政治団体「浩政会」は、2022年3月に東京のホテルで「励ます会」を開きました。550人から支払いを受け、2184万円の収入を得たとしています。

田畑議員が代表を務める政治団体「裕交会」が2022年5月に東京のホテルで「育てる会」を開催し408人から支払いを受け、1052万円の収入を得ました。これを含め、計4回の開催で合わせて2700万円余りの収入を得たとしています。

相場は、1枚2万円ともされるパーティー券代。ひとつの企業・団体から20万円を超える収入があれば収支報告書に記載する必要がありますが、それぞれのパーティーにおける記載はありませんでした。実際、どのような団体などがパーティー券を購入しているのでしょうか。

総務省や県選挙管理委員会が公開している政治資金収支報告書を調べると、少なくとも日本産婦人科医師連盟や、全国管工事業政治連盟などが田畑議員のパーティー券を購入しているのが確認できました。

パーティー収入を過少申告したとして、自民党の5つの派閥を東京地検に刑事告発した神戸学院大学の上脇博之教授は「企業や団体から政治家個人に対する寄付は禁止されているが、政治資金パーティー自体が事実上の寄付行為となっている」と指摘します。

神戸学院大 上脇博之教授
「世間でいうパーティーと政治資金パーティが全く違うわけですよ、例えば世間でパーティーに行きましょうといったら、その5000円とか7000円なら7000円に見合ったものが大体受けられるんですね」

野上議員と田畑議員の収支報告書によりますと、各パーティーにおける会場費や印刷代などの経費は会費収入に対して2割から3割程度でした。

神戸学院大 上脇博之教授
「ところが政治資金パーティは、1万円であろうと2万円であろうと それに見合った内容を皆さんが受けられるわけじゃない、そのことをわかってパーティ券を皆さん買っている。それは言い換えると、パーティというものを世間のパーティとは違って、お金集めのためだと思ってパーティ券を買う、ここが最大の問題だと思いますよ」

自民党が国から受け取る政党助成金の元は国民の税金ですし、今、政党や議員の活動に対し市民の関心は高まっています。「政治とカネ」の問題について、今後も取材を続けます。







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