KNB記者が解説 定額減税の仕組みは
上野キャスター
スタジオには神林記者です。改めてですが、この定額減税、どんな仕組みでしょうか。
神林賢範記者
1人あたり年間でこちら。所得税が3万円、住民税が1万円の合わせて4万円が減税されます。
納税者に扶養家族がいる場合は本人だけでなく扶養している子どもや家族も対象となります。
例えば、夫婦と子ども2人の4人家族の場合、共働きかどうかに関わらず世帯全体で年間、所得税が12万円、住民税が4万円、あわせて16万円が減税されます。
年収が2000万円を超える高額所得者などは対象外です。
上野キャスター
この減税のしかたが複雑だということですね。
神林記者
はい、会社員の場合、6月以降の給料やボーナス分から反映されます。
住民税は6月分を一律で0円とし、各自治体が来月以降の11か月で、1人当たり1万円の減税分を差し引いた金額を11等分して徴収します。
上野キャスター
ごめんなさい、正直、1度聞いただけではちょっとわかりにくいですね。
神林記者
そううですね、また、所得税は毎月の給与明細に定額減税何円、などと、いくら控除したかを記載することが企業などに義務付けられています。
事務手続きが増えるため、会社などの負担が増えているんですね。
上野キャスター
家計をみると、減税はたしかに助かりますが食品などの値上げが続いていますよね。
電気料金も政府の補助金がなくなりますよね。
神林記者
そうですね、厚労省の調査によると、物価変動の影響を除いた実質賃金はこの春まで2年連続でマイナスとなっています。
今回の定額減税によって金銭的な暮らしのゆとりが少しでも実感できれば個人消費につながって、経済も上向くことに政府は期待を寄せますが、一時的な減税のため、効果も限定的なのではないかとみられます。