連合富山春闘中間まとめ 2023年を上回る賃上げの動き
県内の労働団体・連合富山は19日、2024年の春闘状況について中間まとめを発表しました。人材確保への危機感や物価高を背景に2023年を上回る賃上げの動きが見られます。
連合富山によりますと、2024年の春闘では、加盟する257の労働組合のうち24の組合が19日までに会社側と妥結しました。
妥結した賃上げ額は、定期昇給を含め平均で1万5202円で、2023年の同じ時期と比べ6000円余り増えました。
賃上げ率は2023年より1.89ポイント高い5.99パーセントでした。
これまでより高い賃上げの背景には、企業側の人手不足への危機感や、労使が2023年以上に物価高に対して真摯に議論したことなどがあるとみています。
比較的規模が大きい企業での賃上げが全体の水準を押し上げていて、連合富山は、さらに中小規模の企業にも波及するよう取り組みを進める考えです。
連合富山 浜守秀樹会長
「これからが本当の春闘であります。中小、非正規、そして各地域協議会の地場共闘につなげ、県内すべての働くものの底上げを図るべく努力をしてまいりたいと考えています」
2024年の春闘では、大手企業を中心に賃上げの動きが加速しています。一方、中小企業では価格転嫁ができないことなど賃上げの妨げとなる様々な課題が残っています。
社会全体で賃上げの動きが進むのか注視していきます。