シロエビ不漁 海底地すべりの影響判明 富山大学の海洋調査結果
富山大学の海洋調査の結果、富山湾の海底に能登半島地震で発生した地すべりなどにより地層が堆積していることがわかりました。生息環境が悪化してシロエビやベニズワイガニの不漁につながったとみられるということです。
この海洋調査は、富山大学などの共同チームが行ったもので、4日に速報を発表しました。
その結果、富山湾の水深1300メートル付近の海底の谷に、最近の地層が15センチほど堆積していることを確認しました。地震によるものとみられ、これまでと比べて泥による濁りが数倍高く、酸素の濃度が大きく低下しているということです。
富山湾での今シーズンの漁獲量は、シロエビが記録的不漁で、ベニズワイガニも不漁でした。これらのことから、調査した張勁教授は、不漁の原因について、地すべりなどの影響で海底の生息環境が悪化し、海洋生物が移動した可能性があるとしています。