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不安にじませ…1日遅れの初競り 氷見漁港 港も被災 能登半島地震発生5日目

2024年1月5日 19:34
不安にじませ…1日遅れの初競り 氷見漁港 港も被災 能登半島地震発生5日目
氷見漁港の初競りが5日、能登半島地震の影響により1日遅れで行われました。

漁港が被災した中、関係者は不安をにじませながら1年のスタートを切りました。

永井聖志郎記者
「断水や家屋の倒壊など甚大な被害が出ている氷見では、きょう、1日遅れで初競りが行われています」

5日朝の最低気温が氷点下1.4度と冷え込む中、氷見漁港では、能登半島地震の影響で1日遅れとなった初競りが行われました。

氷見漁協によりますと、5日水揚げされたブリは1817本。

この豊漁に、仲買人からは笑みがこぼれました。

氷見市では、元日の地震で震度5強を観測。

漁港の敷地では至る所で地割れが発生し、使えない機材も出るなど大きな影響を受けました。

影響は、鮮魚店にも。

ひみ水産 徳前康宏さん(水道の蛇口をひねって)
「まったく…出ないです」

徳前さんの鮮魚店があるのは、断水や液状化現象の被害を受けた「ひみ番屋街」。

地震発生の翌日から営業を始める予定でした。

しかし敷地内で漏水があり、修理や営業再開には少なくとも1週間ほどかかるということです。

ひみ水産 徳前康宏さん
「コロナ明けて、ブリもとれて、だんだん観光客も戻ってきたのに、地震でまた一気にどん底に落とされた気分ですね」

一方、水が使えるため営業を始めた氷見市内の鮮魚店でも、不安の声が聞かれました。

浜井水産 浜井祐雄さん
「ブリも美味しいけど、こういう状況じゃお客さん来んと思うわ、やっぱり。断水とか家屋の倒壊とか陥没とか、いっぱいニュースで流れとるから」

地元で“ミスター寒ブリ”と呼ばれる浜井祐雄さん。

港町から活気や賑わいがなくなることを懸念しています。

浜井さん
「やっぱりいろいろ、活きのいい話せんなんがいけど、おめでとうも言われへん。(競りが)静かに始まって終わっていく。こんなこと初めてやね。寂しい。氷見の町らしくないがいちゃ、やっぱ」
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