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8年ぶりの"祝島の神舞"開催へ 島で準備始まる

2024年1月30日 19:57
8年ぶりの"祝島の神舞"開催へ 島で準備始まる

ことしは上関町祝島で4年に1度行われる神舞が開催される年です。

「祝島の神舞」は、およそ1100年前、現在の大分県国東市国見町伊美地区の人たちが嵐にあって祝島に漂着した時に手厚いもてなしを受けそのお礼に農耕の技術を伝えたことがきっかけとされています。

以来、伊美別宮社の神職などが4年に1度、祝島を訪れ神楽を奉納しています。

前回、2020年は新型コロナの流行のために中止されましたが、ことし8月、8年ぶりに行われることとなりました。

神舞に向けた準備が本格的に始まりました。

先週土曜日の祝島…。

島の人たちが集まり向かったのは島の東側にある竹藪です。

神舞で使う鬼役が持つ道具を作るため「竹」を、切り出していきます。

過疎高齢化の進む祝島ですが移り住む人も少なくありません

8年ぶりの神舞…、島に越してきた人の中にはまだ神舞を経験したことのない人もいます。

それぞれが教えあいながら竹を切りそろえていきます。

(埼玉から先週引っ越してきた人)
「いろいろ最初から関われる機会があってよかったなと思います」

78年前に使った竹や4年前、切りはしたものの使われなかった竹は海で綺麗に洗い、この日、切った竹も皮を剥いで表面を整えていきます。

その数なんと600本。

竹は乾かした後、大分に送り、伊美別宮社で「鬼の棒」へと加工されます。

そして神舞の後には、希望する家庭に渡され、お守りとしての役割を果たします。

(神舞奉賛会 恵比須茂樹副会長)
「こればっかりは島の伝統行事であり文化であり島の一つの支えのようなものですから、これはずっと続けていかんとならんと思って」「どこも過疎とか何とか言うけど地域というか、ここは離島ではあるけど残っとる者はがんばっている。外に出たモノも帰ってきてもらって、これが一つの島の活気にも繋がるし、またこれからの生き方というのも島全体で考えるキッカケになったと思っています」

「祝島の神舞」は8月の16日から18日、3日間行われる予定です。

島では、これから舞の練習や舞場の飾り作りなど、準備が本格的に進んでいきます。