1年待った“晴れの日”も 石川県内各地の「二十歳のつどい」 参加者語る“これから”
金沢市の参加者は:
「自分のやりたいことをできる大人になりたいです」
「育ててくれた親とか環境に感謝していきたい」
穏やかな空の下で迎えた成人の日。金沢市の額・四十万地区の二十歳のつどいです。
石川県内では今年度、1万1495人が二十歳を迎えました。
誓いの言葉・川嶋蓮輝さん:
「成人としての責任を改めて感じました。金沢市民として誇りと責任を持ち、地域活動への積極的な参加など、微力ながら最善を尽くして参りたいと存じます」
輪島市の参加者は:
「無くなると思っていたから出来て良かったです」
「中止だと思っていたので、やってくれてめっちゃ嬉しい」
進学や就職で輪島を離れた人たち、今もふるさとに残る人たち、そんな125人が集いました。
漁師を継ぐ参加者:
「実家継ぐので、輪島の再建に頑張りたいと思います。実家で漁師しています。親とかも助けないとなと思って(輪島に)戻ってきます。輪島盛り上げるぞー!おー!」
緑の晴れ着で会場を訪れたこちらの女性。参加者の一人、向彩希さん。
看護師になるという夢を叶えるため、かほく市の看護大学に通う大学3年生です。
向 彩希 さん:
「いずれ卒業したら輪島に戻ってきて就職。看護師として働けたらいいなと思っています」
この日は子どもの頃から通っている美容室でヘアメイクをしてもらいました。
美容室の店主は:
「(去年9月の)水害の時も手伝ってくれたんです。泥出しに来てくれたもんね」
生まれ育った輪島を「家族のような場所」と話す向さん。
進学で輪島を離れたことで、地元に対する思いがより強くなったといいます。
「どうでしょうか?」
「いいと思います」
「かわいいね!」
頻繁に輪島へ戻ってはいますが、数年ぶりに会う友人も少なくありません。
「高校卒業ぶりですね~って」
「お互い大変やったねって」
「どんなことしてたのって、この3年間の話を聞けたらいいと思ってます」
中学・高校の同級生 田谷 綾香さん。
能登半島地震以降は輪島市の職員として、避難所の運営など災害対応にあたっていました。
今も最前線で復旧・復興に向き合う同級生の姿に、向さんも思いを新たにしたようです。
向 彩希 さん:
「まずはしっかり看護師として皆さんの生活を支えられるような人間になっていきたいなと思います。やっぱり地震という大きな災害があって、心のケアとか心を痛めている方が多いので、心のケアができたらいいなと思います」
そして珠洲市でも…
「震災もあり、たくさん大変なことがありましたが、無事この日を迎えることができました」
去年中止になった二十歳のつどいが行われ、79人の21歳が出席しました。
珠洲市の参加者は:
「あと1年、学生の期間があるんですけど、それからは社会人になるので責任感のある自立した大人になれたらなと」
式が終わったあと、参加者たちが囲んでいたのは、小学校を卒業する時に埋めたというタイムカプセルです。
それぞれが当時の夢を記した思い出を今回、掘り起こしました。
珠洲市の参加者:
「(将来の夢は薬剤師と書いた紙)こんなのがあったりして、今、(関東の)大学で建築の勉強をしてて、耐震(専門)の先生がいるので、そこで構造に強いものについて学べたらなと」
様々な思いを胸に迎えた二十歳のつどい。
コロナ禍で過ごした高校時代… 直前に震災に見舞われた去年の二十歳のつどい… 様々な苦難の末、ようやく手にした新しい思い出の日。若者たちの目は力強く将来を見据えていました。