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輪島塗、酒蔵、和倉温泉など甚大な被害 県が発表 馳知事「前例にとらわれない強力な支援が必要」

2024年1月17日 12:32
輪島塗、酒蔵、和倉温泉など甚大な被害 県が発表 馳知事「前例にとらわれない強力な支援が必要」
能登半島地震をめぐり、石川県の馳知事は17日、大きな被害があった「奥能登」の事業者の被害状況を発表しました。

輪島市に伝わる伝統工芸で、国の重要無形文化財にも指定されている「輪島塗」は、輪島漆器商工業協同組合に加盟する103社のうち12の事業所が、朝市通りで発生した火災により焼失しました。また、12社以外のほぼ全ての組合員で、事業所が半壊したり、作業に使用する機械や道具が壊れるなど大きな被害を受けたということです。

奥能登にある11の酒蔵でも、5社が全壊し、残る6社も半壊や建物の一部が倒壊するなどの被害を受けていて、11社とも今期の酒造りを断念する方針です。

七尾市の和倉温泉では源泉を管理する配管が一部復旧したものの、多くの施設で建物被害が出ています。

このほか、食品製造業者の多くで、製造ラインが壊れたり断水している影響で、営業再開のめどが立っておらず、在庫の出荷も遅れが出ています。七尾市の一本杉商店街でも約40件ある商店の大半が休業しているということです。

甚大な被害を受けて、馳知事は「事業者が夢や希望を追って復興に取り組めるよう、前例にとらわれない強力な支援が必要」として、国に事業の復旧・復興に向けた補助金を創設するよう要請する方針を示しました。また、雇用調整助成金を拡充するなどして、事業再建の後押しをしたいとしています。さらに、壊滅的な被害を受けた輪島朝市など商店街の復旧支援として、仮設住宅と商店街、入浴施設などを併設して建設し、コミュニティを作っていくとの方針を改めて示しました。