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新入生に新しい教科書届けるために…全壊の老舗書店が仮店舗で営業再開

2024年3月21日 18:40
新入生に新しい教科書届けるために…全壊の老舗書店が仮店舗で営業再開
能登半島地震で全壊した老舗書店。新入生に教科書を届けたい…きょう、83歳の店主が新たな店舗で営業を再開しました。

おととい、珠洲市飯田町(いいだまち)。


「仕方がないかと諦めですね。そっちの方が自然なような気がするな」

およそ70年続く「いろは書店」の店主・八木久さん(83)です。
一般の書籍だけでなく、教科書なども取り扱い、地元の人からは、“いろはさん”の愛称で親しまれてきました。
しかし、ことしの元日、店は“全壊”…。

地震後、すぐ八木さんは、動きます。

いろは書店 代表・八木久さん:
「高校1年生の教科書が1組ずつ入ってる。こういう風にして」

近くの飯田高校にこの春入学する生徒52人が「いろは書店」で教科書を購入することが決まっていたことから、急いで新たな店舗を探し出し、何とか、オープンにこぎつけたのです。

そして、きょう

迎えた営業再開の日。
“いろはさん”の復活に地域の人も続々とお祝いに駆け付けます。

八木久さん:
「入学する子どもたちもいろいろと地震で大変だったろうと思いますしね、そんな点では節目というか思い出の日になるかもしれません」

午後になると、この春からの高校生も訪れました。

八木久さん:
「安心しました。必ずおいでになるとは思っていたけどね」
「きょうのこの機会を見ると開いてよかったって気がしますね。いよいよ始まるなっていうそういう感じがしますね」

子どもたちに大切な教科書を届けていきたい・・・・
来年夏まではこの店舗で営業を続けるという八木さん。

それまでに全壊した店舗の跡地に新たな店を建てて、引き続き地元で「子どもたちに寄り添っていきたい」と話しています。