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「プロの手で救い出す」下敷きになった愛車 エンジンかかり再び走り出す 

2024年3月6日 19:29
「プロの手で救い出す」下敷きになった愛車 エンジンかかり再び走り出す 
能登半島地震の被災地では全国各地からのボランティアによる復旧・復興に向けた支援が続けられています。こうした中、愛知県からやってきた外国人ボランティアの活躍を取材しました。

珠洲市正院町小路地区です。先月、この地区で倒壊した建物の片付けに汗を流していたのは愛知県から駆けつけたボランティア団体です。

「愛・知・人」代表・赤池博美さん:
「3日からスタートして、はい活動させてもらってます。1月3日ですね」

こちらの団体は地震発生の2日後から珠洲市内に活動拠点を作り被災した住民の要望を聞くなどして壊れた住宅の片付けや避難所での炊き出しなどを続けています。
この日、ボランティア作業をしていたのはおよそ50人。その中にある男性の姿がありました。

アイディン・ムハメットさん:
「僕トルコ人です、はい」

日本に住んで30年以上になるトルコ出身のムハメットさんです。
2011年の東日本大震災では現地でボランティア活動に参加。
愛知県で解体業を営んでいて今回、重機を使った作業で被災地の力になりたいと珠洲市にやってきました。

ムハメットさん:
「来たからには手ごわい難しいやつをやりたいなと/なんとか車を傷つけずに本当に上手い事プロフェッショナルの手で救い出す」

この日、ムハメットさんが訪れたのは車が車庫の下敷きになってしまった女性のお宅。

「(1月)1日にやられてからずっと出せないかな出せないかなと気にしてたけどもう諦めてた」

依頼者の思いを聞き、愛知県から運んできた重機に乗り込みます。
作業を始めて30分ほどすると…。

車庫の下敷きになった車を引き出すことができました。エンジンをかけてみると…。

「動いたわー!ありがとうございました。ありがとうございました」

地震以来1か月以上、下敷きになっていた、大切な自家用車。依頼した女性には車に乗って行きたいところがありました。

「買い物に行けたらいいね。いつも頼んで(知人などに)連れて行ってって言っては連れて行ってもらってるから、 自分で行動できるのは幸せ。足があるというのは幸せ。ありがとうありがとう、動いたじゃないですかー」

喜ぶ女性を見てムハメットさんも嬉しそう。

ムハメットさん:
「これで色んなつながりも心の中でできたので本当にこちらも他人とは思えない気持ちでいっぱい」
「また遊びの方で(珠洲市に)来たいなと」

ムハメットさんも活動するボランティア団体は、今後も珠洲市で被災者に寄り添った支援活動を続けていきたいと話しています。