輪島の仮設住宅で災害ボランティアの受け入れ開始 2度目の生活再建へ
輪島市では、床上浸水があった仮設住宅で災害ボランティアの受け入れが始まりました。
1月の地震で被災した人たちにとって、2度目の生活再建となります。週末からの記録的な大雨で浸水被害を受けた輪島市内の仮設住宅。そこに初めてやってきたのは…
災害ボランティアです。
ボランティア:
「少しでもいいから助けになれたらなという思いで、こちらの方に来ました。なんとかちょっと気持ち折れずに頑張ってほしいと思います」
こちらの仮設住宅では近くの川が氾濫し、水かさが80センチほどの高さにまで達しました。24日はボランティア40人が床上浸水があった室内から布団や家電製品などを運び出す作業にあたりました。
ボランティア:
「普通の暮らしできるかなと思ったところでね、またこんな形になっちゃって。なんとかお役に立てればと思ってます」
ただ、泥をかぶった家財道具は外に出せたものの…
住民:
「えっ?水は出ないんですよ。水が出ればね、掃除もしたいんだけど。水が全然出ないもんで」
断水が続き、室内の泥を取り除く作業はまだできていません。
住民:
「5月の半ばくらいやったかな、ここ来たの、当たって。ようやく当たったわと喜んどったら。どうすることもできんわ、これね。泣きたいけど、そんなわけいかんしね。泣いとられんしね」
こうしたなか、多数の欠席者はいたものの輪島市内の高校では登校できた生徒が通常通りの授業に臨みました。
輪島高校・平野敏 校長:
「それぞれ生徒たちは大変な事情を抱えていますが、お互いの顔を見合うことでしっかり前を向いて歩いていけるようになる。そんな思いできょう授業を再開しました」
そして、子どもたちの姿は珠洲市内の小学校でも。「災害への備え」をテーマに授業が行われました。
蛸島小学校・河元智志 校長:
「いろいろ大変なこともあるかもしれませんが、みんなで助け合って、成長してくれればいいなと思っています」
一方、こちらは、輪島塗の仮設工房。
元日の地震の影響で仕事場を失った職人のために設置されましたが、今回の大雨で床上浸水の被害にあいました。
輪島塗の職人:
「(雨の)次の日の夕方にこの状況は見ました、手がつけられないので(仮設住宅に)戻った」
「思ったよりやられてた。床上すれすれくらいかなと思ってた。」
工房は、先月設置されたばかり。
まだ、再開のメドは立っていないということですが泥のかき出し作業を始めたということです。
「ここにたまった泥をなんとかしないと」
元日の地震に続き被災地を襲った水害。再建への道は始まったばかりです。