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被災地で運行再開した無料バス… 最初の利用者は震災で亡くなった夫の死亡届を出しに市役所へ

2024年2月13日 11:49
被災地で運行再開した無料バス… 最初の利用者は震災で亡くなった夫の死亡届を出しに市役所へ
能登半島地震の発生から、44日目。

津波による被害で運休が続いていた、石川県珠洲市の路線バス「すずバス」が、きょう、運行を再開しました。
中継です、樋口さん。

NNN取材団・樋口 淳哉記者:
珠洲市役所の目の前です。この前にあるバス停から「すずバス」が出発します。
きょうから再び、市民の身近な足として走り始めました。

きょう午前8時前、地震後、初めてのバスがこちらの停留所に到着し、運行が再開されました。

さっそく、けさバスを利用したこちらの女性は、地震で亡くなった夫の死亡届を出すため、市役所を訪れたといいます。

利用した人:
「市役所行きます」
「お父さん地震で死んだの」
「(運転手に)またよろしくお願いしますと言った。はいはいと言っていた。良かった、うれしいは本当に」

きょう再開されたのは、珠洲市の中心部と、狼煙町や大谷町などを結ぶ5つのルートです。

また、多くの人が避難生活を送る指定避難所と市の中心部を往復する、臨時のバスも、火曜日と木曜日に限り、運行されるということです。

この「すずバス」は、市民の生活を支える無料の路線バスとして、おととしの3月から運行されてきましたが、能登半島地震により、9台のバスのうち、2台が津波の被害で故障し、運行が出来なくなっていました。

バス運転手:
「前まで出てきてここ(壁)にぶつかったんだろう」
「(バスが)津波で浮いて壁にぶつかったんですね」
「避難所にいる方が買い物などに出るにも足がないから」

NNN取材団・樋口 淳哉記者:
珠洲市は今後、被災した道路の復旧状況や、市民の要望などを受け、本格再開に向け、ルートの見直しなどを進めたい、としています。

以上、珠洲市から中継でした。

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