望郷の思い溢れる”こいのぼり” 避難先の空に広がる”ふるさとの風景”
元日の地震で大きな被害があった珠洲市から避難している人たちを元気づけようと、白山ろくのスキー場にこいのぼりが掲げられました。
その「こいのぼり」には特別な意味が込められています。
白山市にある白山一里野温泉スキー場。
ゲレンデで設置の準備が進められていたのは…
「こいのぼり」です。
一里野の宿泊施設では現在、珠洲市大谷町などから2次避難した人を受け入れています。
この大型連休の時期、珠洲市と言えば、地元の大谷川に大小様々なこいのぼりが掲げられるのが恒例。
毎年、多くの人が訪れていました。
しかし、ことし元日の地震で珠洲市の大谷町は甚大な被害が発生し、一時は孤立状態に。
現在も多くの住民が避難生活を送っていて、恒例の催しは中止となりました。
こうした中、金沢の業者が「少しでも癒やしになれば」と白山市に16本のこいのぼりを寄付し、一里野温泉の観光協会がきのう、スキー場のリフトに取り付けました。
珠洲市から避難してきた女性:
「毎年見に行ってたんですけど、ことしは行けないですね」
「(白山で)見れてよかったです」
そしてこちらは、大谷川の近くに住んでいたという夫婦。
珠洲市大谷町から避難してきた夫婦:
「山にこいのぼりあがるのもね。こうやって見てるとおーって思う。僕ら海の際で川に(こいのぼりが)揚がっているさかいに」
「そしてよく泳いでますよね」
「毎年大谷にもこうしてしてあったなって」
「帰りたいのは帰りたいですね」
こいのぼりの姿を見て地元を懐かしむとともに、帰りたい、という望郷の思いを強くしていました。