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七尾線火災 原因は運転士の操作ミス 交流から直流への“切り替え遅れ” 自動化は… 

2025年1月27日 18:29
七尾線火災 原因は運転士の操作ミス 交流から直流への“切り替え遅れ” 自動化は… 

JR七尾線で25日、走行中の列車を焼く火事がありました。多くの乗客に影響が出た今回の火災。原因は運転士の操作ミスとみられることが分かりました。

勢いよく吹き上がる黒煙と真っ赤な炎。燃えていたのはJR七尾線の車両です。

火事があったのは25日午後1時前。中津幡駅に到着した下り列車の運転士から消防に通報がありました。

火は約15分後に消し止められ、約150人の乗客にけが人がはいませんでした。

では、一体なぜ、こんなことになったのかというと…

住田 鉄平 記者:
「今回の火災では22本の列車が運休し、1700人あまりに影響が出ました。JRでは運転士の操作ミスが火災の原因とみています」

JR西日本によりますと、七尾線の電気は金沢と津幡駅間が交流区間、中津幡と和倉温泉間は直流区間となっていて、下り列車であれば本来、津幡駅を通過後に、交流から直流への切り替え操作が必要だといいます。

しかし、25日は運転士による操作が遅れたため、直流区間で大きな電気が流れ、出火に至ったとみています。

鉄道の専門家は、現在全国に交流と直流が混在する路線は20か所もなく、珍しいとした上でこう話します。

鉄道ジャーナリスト・梅原 淳 氏:
「高度経済成長期の時に、交流で電化した方が変電所とかをたくさん作らなくて、経済的っていうふうになったんですけれど、絶縁の区間を長く取らなければいけなくて、案外不経済ってことが分かったので、新しい電化区間は直流が多いですね。七尾線を結局、交流電化しないで、直流で電化したために、切り替えが発生している。(切り替えを)自動化するのは難しくはないんですけれど、お金がかかるんですね。ミスした時、自動切り替えまではいかなくても、止めるか、スピードを落とす、加速止めさせるっていうぐらいの機能はあってもいいかもしれないとは思います」

JRでは、引き続き、詳しい出火の原因を調べるとしています。

最終更新日:2025年1月28日 12:06