珠洲市・燈籠山祭りが縮小開催 「未来へつなぐ」 祭りにかける住民の思い
珠洲市飯田町にある春日神社の夏の祭礼、燈籠山祭り。迫力ある人形を飾った燈籠山など、豪華絢爛な山車が町内を練り歩く、江戸時代から地元に根付く祭りです。
元日の地震から半年あまりが経過した今月20日。地震の影響で道路が損壊しているため、ことしは山車の巡行は見送ることになりました。それでも、祭り気分を味わおうと地元の子どもたちが集まり、広場に設置した小さな燈籠山で、太鼓を演奏するなど思い思いに楽しんでいました。
地元の人
「子どもが喜んでひっぱっとるからそれ見てこっちも嬉しくなった」
地元の子ども
「太鼓たのしかった。「いやさーいやさー」ってひっぱった」
ステージでは、子どもたちがこの日のために練習してきた踊りを披露。地元の大人たちも大盛り上がりでした。
そして、夕方には…
祭礼委員会企画部会長・川元純さん
「緑丘中学校の野球部が優勝しました!おめでとうございます!」
県大会で優勝を果たした地元の緑丘中野球部のメンバーが登場し、来月の北信越大会への意気込みを語りました。
「全力プレーで勝てるように頑張ります。」
「13人全員がやるべきことをして全国大会出場できるように頑張ります」
地元にとって、県大会優勝はうれしいニュース。次の大会での活躍も期待しています。
ことしは山車の巡行が見送りとなりましたが、それぞれの町内で展示が行われました。こちらでは、地震前、およそ60年ぶりに塗り替えをした山車を無事、お披露目できました。
塗り替え担当 加藤塗師店・加藤茂之さん
「こうしてみなさんの笑顔があるだけでもよかったですよ。このきれいになった(山車)をお披露目して、みなさん見てくれて、喜んでくれて、これ塗ってよかったなと思います」
祭りを開催してもいいのかと迷いながらも、「伝統を途絶えさせない」という強い思いで開かれたことしの燈籠山祭り。
祭礼委員会企画部会長・川元純さん
「復旧が終わっていない状況で復興に向けるところまでいっていない中で、今回は来年以降に、未来につなげるための祭りにしたいと開催しました。来年、絶対、山車を飯田町内曳きまわすという気持ちのもと、また1年間みんな一生懸命前向いて頑張って来年の7月20日を迎えられたらいいなと思います」
来年こそは山車が勇壮に町なかを練り歩く姿を思い描いて。
次の祭りに向けた1年が、また始まりました。