石川県「1.5次避難所」の規模拡大 能登半島地震の被災地からまず避難を
能登半島地震の発生から13日目。
七尾港に、最大300人が宿泊可能な大型フェリーが入港し、14日から、避難者の受け入れを始めます。
■指宿文NNN取材団「午前9時過ぎです。雪が降りしきるなか、自衛隊員らが、これまで捜索が行われていなかった場所を中心に捜索活動を行っています」
地震後に火災が発生しおよそ200棟が全焼した輪島市の朝市通りでは、自衛隊などによる大規模捜索が行われました。
これまでに県内では220人が亡くなり、うち、災害関連死が13人となっていて、長引く避難生活の環境改善が課題となっています。
こうしたなか、七尾港では、防衛省がチャーターした民間の貨客船「はくおう」が入港しました。
自衛隊の関係者によりますと、最大300人が宿泊可能で、14日から避難者の受け入れを開始します。
宿泊は一人一泊ずつで、トイレや風呂、ベッドなどを完備し少しでもリフレッシュしてもらうのが狙いです。
また、道路の寸断などにより、県内では今も、15地区でおよそ800人の孤立状態が続いています。
馳浩知事は、NNNの取材に対し、「1月中に県内の孤立状態を解消したい」と述べました。
■石川県 馳浩知事「(被災者には)まずは今身を安全な場所において災害関連死を防いでいただきたい。最終的には皆さんが地元に戻れるようにしますから今はとにかく出てくださいということです」
ヘリやボートを活用し、県内のホテルや旅館など2次避難所への移送を急ぎたい、としています。
また、地震で被害にあった人たちが2次避難所に移るまで滞在する県の1.5次避難所が規模を拡大しました。
これまでのいしかわ総合スポーツセンターにスペースを増やしたほか県産業展示館2号館も活用し、最大710人が避難できるようになりました。
2号館ではテントに段ボールベッドと毛布が用意され、看護師が24時間常駐することにしています。
■スポーツ振興課 吉岡幸治課参事 「感染症対策をはじめ、医療スタッフの配置も十分勘案しながら、少しでも良い環境を提供できるよう頑張っていきたいと思っています」
そして、今回の地震を受け、輪島市に続き、珠洲市と能登町でも中学生を集団避難させる動きが出ています。
対象は、3つの市町合わせておよそ850人で保護者に意向を聞き取っているということです。
一方、県内では「大学入学共通テスト」が2日間の日程で始まりました。
5229人が出願し金沢市内の会場では朝から多くの受験生の姿がみられました。
■七尾市から来た女子生徒「やっぱり1月1日に起きた地震のあとから全然集中できなかったので、それがとても厳しかったですね。いままでやってきたことを全力で出し切って頑張ろうと思います」
被災地では受験票を紛失した受験生に「仮受験票」を発行していて、27日と28日の追試験を受けることもできるということです。