2023年9月、白山市内のホテルで女性が刺殺された事件の裁判員裁判で、検察側は被告の男に対し懲役30年を求刑しました。

殺人などの罪に問われているのは白山市に住む55歳の無職の被告の男です。

起訴状などによりますと被告の男は去年9月、白山市内のホテルで当時23歳の女性を刃物で殺害。女性から現金を盗んだほか金沢市内で身柄を確保された際、刃物1本を所持したとされています。

今回の裁判は量刑が争点となっていて、検察側は11日の論告で「理不尽な動機でいわれのない人物を殺害した無差別殺人であり、30か所以上刺すなどきわめて残虐。殺人事件の中でも特に悪質」などと指摘。また「公判においても、『また人を殺してしまう可能性は高い』などと述べるなど再犯可能性も高い」とし、有期刑の中で最長の懲役30年を求刑しました。

一方、弁護側は「被害者家族に謝罪し、反省の兆しもある」「更生の余地は十分にある」などとし、懲役20年を求めました。

判決は11月20日に言い渡される予定です。