水俣病の公式確認から68年です。熊本県水俣市では犠牲者の慰霊式が行われました。

　水俣病は68年前の1956年5月1日に水俣市保健所に報告があったことからこの日を水俣病の公式確認の日としています。

　水俣市主催の水俣病犠牲者慰霊式には、患者や家族それに国と熊本県、鹿児島県、原因企業チッソの関係者などが参列しました。

　遺族を代表して祈りの言葉を述べたのは母が認定患者だった川畑俊夫さん73歳です。

（川畑俊夫さん）
「患者の現状に真摯に向き合い全面解決いただくことを切に望みます」

　伊藤信太郎環境相は国が被害の拡大を防げなったとして謝罪しました。

（伊藤環境相）
「健康被害や地域に生じた軋轢などに苦しまれてきたみなさんに対し誠に申し訳ない気持ちでございます」

　現時点で2284人が水俣病患者と認定されていますがいまも認定を求める訴訟が全国で起こされていて水俣病問題は解決に至っていないのが現状です。