女川原発再稼働受けコメント発表 東北電力社長「震災からの復興につながる」村井知事「重大事故を決して発生させぬよう努力を」
東北電力は29日午後7時、宮城県女川原発2号機の原子炉を起動し再稼働させた。
(東北電力が再稼働と位置付ける「発電再開」は11月上旬を想定している。)
これについて東北電力の樋口康二郎社長は、「去る10月5日には、村井知事、須田女川町長、齋藤石巻市長に発電所をご視察いただきましたが、その際に頂戴しました"作業における安全最優先"や"組織として人を大切にする人材育成""地域の皆様への丁寧な説明や情報発信"といったご意見、ご要望をしっかりと受け止め、引き続き、安全確保を最優先に、13年ぶりとなる再稼働に向けて、一つ一つのプロセスにしっかりと対応してまいります。女川原子力発電所2号機の再稼働は、東日本大震災で被災地した沸騰水型軽水炉(BWR)で初の再稼働であり、震災からの復興につながるとともに、電力の安定供給やカーボンニュートラルへの貢献の観点からからも、大きな意義があるものと認識しております。また、再稼働にあたっては、地域のみなさまからのご理解が何よりも重要と考えております。今後ともよろしくお願いいたします地域の皆さまには、様々な機会を捉えて、当社の取り組みを分かりやすく丁寧にお伝えしてまいります。」とコメントを出している。
また、村井知事は、「女川原子力発電所2号機につきましては、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえた国の新規制基準に対応するため、これまで様々な安全対策工事を行っており、私も先日視察し、安全対策が着実にされていることを確認したところです。今後、被災した原子力発電所として、初めて発電を再開することになりますが、東北電力においては、緊張感を持ち、安全を最優先に作業を正確に進め、少しでも異常があった場合は、ためらうことなく作業を止め、県民に対して、積極的に情報公開をしていただきたいと思います。また、再稼働にあたっては東日本大震災において自らが受けた経験等を忘れことなく、福島第一原子力発電所事故のような重大事故を決して発生させぬよう、安全性の確保に向け、たゆみない努力で真摯に取り組んでいただくことを求めます」とコメント。
石巻市の齋藤市長は、「東北電力に対しては、安全を最優先とし、今後も予定されている各種試験や検査について真摯に対応し、女川原子力発電所の安全性の更なる向上と、地域住民に対する丁寧な説明や情報発信をしっかりと果たしていくことを求めます」とコメントしている。