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米が白く濁る「高温障害」防ぐには?夏を乗り切るため…県が推奨するのは「飽水管理」<宮城県>

2024年7月10日 18:54
米が白く濁る「高温障害」防ぐには?夏を乗り切るため…県が推奨するのは「飽水管理」<宮城県>

稲の生育について、宮城県では今後の渇水や高温障害に備え田んぼに水を貯めずに土が湿った程度にする「飽水管理」を農家に指導していく方針を示した。

これは10日、農業関係者が集ったコメづくりについての会議で県が説明したもの。
はじめに県内の主要ダムの平均貯水率についての説明が行われた。
それによると現在、平均約77パーセントで例年の約90パーセントを下回るなど、この所の雨にも関わらず渇水状況にあることが報告された。

また、この夏も暑くなることが見込まれ、高温障害による品質低下が懸念されている。
このため、会議では田んぼに水を貯めず土が湿った程度に保つ「飽水管理」を推奨する方針を県が示した。

夏の暑い時期に田んぼに水を貯めておくとコメが白く濁るなどの高温障害が発生する。
「飽水管理」を導入することで、高温障害のリスクが軽減されるという。
さらに水の有効活用にもつながるため近年、新潟県などでも導入されている。

県農政部 橋本和博部長
「田んぼに水を貯めなくても 十分出穂・登熟しますから、限られた水を有効活用するようお願いする」

県は、この「飽水管理」を農家に周知することで渇水や高温障害を乗り切りたいと話している。