<岸田首相が謝罪>『旧優生保護法』を巡る裁判 最高裁が国の賠償責任を認めたことを受け…
宮城県内の被害者を含む原告団が、『旧優生保護法』を巡って訴えを起こし、最高裁が国の賠償責任を認めたことを受け、岸田首相は被害者に対して謝罪した。
岸田首相
「不妊手術という重大な被害を受けるに至ったこと、このことは痛恨の極みであります。政府の責任は極めて重大なものがあり、政府を代表して謝罪を申し上げます」
17日午後、『旧優生保護法』のもとで強制的に不妊手術を強いられた被害者などおよそ130人が首相官邸を訪れ、岸田首相が謝罪の言葉を伝えた。
『旧優生保護法』をめぐっては、7月3日最高裁大法廷が国の賠償責任を認める統一判断を示した。
飯塚淳子さん(仮名)
「最高裁でいい判決が出て、やっと希望の光が見えてきましたが、私の人生は返ってきません。被害者に寄り添い、心ある解決をしていただくようお願いします」
また、岸田首相は賠償を求める権利が失われる「除斥期間」の主張について、今後は取り下げる方針を示した。
岸田首相
「除斥期間による権利消滅の主張は撤回し、優生手術の実施が認められる訴訟は和解による解決を速やかに目指します」
初めて被害について声を上げた宮城県内在住の飯塚淳子さんはー。
飯塚淳子さん(仮名)
「謝ってもらったから人生が戻るわけじゃないので…正直なところ人生を返してほしい」
一審二審ともに敗訴となっていた飯塚さんらの裁判は、最高裁が仙台高裁に差し戻していて、今後 裁判のやり直しが行われる見通しだ。