<懲役11年>母親を包丁で刺し死亡させた罪に問われた石巻市の男(50)に判決 裁判長「統合失調症の症状は犯行に直接の影響を及ぼしていない」(仙台地裁)
去年6月、宮城・石巻市の自宅で母親を包丁で刺し、死亡させた罪に問われていた男の裁判員裁判で、仙台地裁は『懲役11年』の実刑判決を16日に言い渡した。
起訴状などによると、石巻市の会社員(当時) 佐藤昌喜被告(50)は、去年6月、自宅で母親の多喜子さん(当時75)の首を包丁で刺し、死亡させた罪に問われていた。
これまでの裁判で、佐藤被告は「殺意はありませんでした」と起訴内容の一部を否認し、弁護側は「統合失調症で入院を繰り返していた佐藤被告は、事件当時 心神耗弱状態だった」として、殺人罪は成立せずに無罪であると訴えていた。
16日、仙台地裁の須田雄一裁判長は「刺した回数が1回にとどまり、強固な殺意があったとまでは言えないが、死亡させる危険性が高い行為と分かって犯行に及んだ」と殺意を認めたうえで、「統合失調症の症状は犯行に直接の影響を及ぼしていない」などとして、懲役11年の実刑判決を言い渡した。