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<旬!宮城の味覚『ホヤ』>ホヤが育つ海の環境に異変 『ホヤイベント』は盛況だが…(宮城・石巻市)

2024年7月4日 20:30
<旬!宮城の味覚『ホヤ』>ホヤが育つ海の環境に異変 『ホヤイベント』は盛況だが…(宮城・石巻市)

旬を迎えた宮城の味覚「ホヤ」。

先日、宮城・石巻市で行われた「ホヤイベント」は多くの人で賑わいを見せた一方、今 ホヤが育つ海の環境に異変が起きている。

6月30日、石巻市内で開かれたのは『ほやっほー祭2024』。
旬を迎えたホヤを多くの人に知ってもらおうと、シンガーソングライターの萌江さんが企画したものだ。

ほやドル・萌江さん
「多くの人にホヤを好きになってほしい。石巻に沢山の人をよびたいという想いから、私の合言葉である『ほやっほー』を使って『ほやっほー祭』というイベントを開催しました」

会場に集まったのは、魅力的なホヤ料理の数々。

ホヤの出汁でご飯を炊いた「ホヤご飯」に、牛肉にホヤを混ぜ込んだハンバーグを挟んだ、その名も「ホヤバーガー」。

食べた人
「あっ!おいしい。(Qどうですかホヤの味は?)ホヤの味する、おいしい」

会場には、20店ほどが並び、訪れた人は新たなホヤの魅力を楽しんでいた。

なかでも、行列ができていたのは、新鮮な生ホヤを販売するブースだ。

イベントのために準備されたのは、牡鹿半島に位置する谷川浜でイベント当日の朝に獲れたばかりの新鮮なホヤ。

旬の味覚を待ちわびた人たちが、次々と手に取っていた。

参加した地元の人
「すごく安くてありがたいです。新鮮なホヤが食べられるのはとっても嬉しいです」
「生で食べるのと、蒸して 蒸しホヤなんかも食べたいですね」

去年に増してイベントが盛り上がりを見せる一方、今 主役となるホヤの生育環境に異変が起きている。

牡鹿半島の真ん中に位置する谷川浜で、ホヤ漁を営む渥美貴幸さん。

ホヤ漁を営む渥美貴幸さん
「これは4年モノですね。本当に一回りぐらい小さいですよね。一回り二回り小さめですね」

一般的に4年かけて育てるホヤは、重さが200グラム前後になるが、この場所では半分の100グラム前後。原因は海の変化だと言う。

ホヤ漁を営む渥美貴幸さん
「去年から続く高水温とかの影響で、生育状況が良くないですね」

厳しい状況はこの地域だけでなく、宮城県によると、5月末までの県全体の水揚げ量は去年同時期と比べて3分の1程度。

また、去年 夏の海水温が高く、ホヤの成長に悪影響とされる「24℃以上」の状態が長く続いたことが大きな原因とみられている。

ホヤ漁を営む渥美貴幸さん
「ようやく身が入ってきたので、遅れてはきているんですけれど、7月に入る段階でちょっとずつ良くなってきている」

多くの人で賑わった今回のイベント。
厳しい状況にある今だからこそ、ホヤの魅力をしっかりPRすることが大切だと考えている。

ほやドル・萌江さん
「今年はホヤがほんと大変な状況のなかでも、やっぱりホヤをどうにか広めたいという想いで協力してくださって、本当にもう『ほやわせ』です」

海の異変と向き合いながら、大切に育てられた宮城のホヤ。
8月頃まで出荷が続く見込みだ。