国際クルーズ船「徐々に回復」外国人旅行者キャッシュレス決済の浸透率8割超でセミナー《長崎》
コロナ禍で途絶えていた国際クルーズ船の入港が再開されて約1年。
入港数について県は、「徐々に回復傾向にある」としています。
11日は、増加が見込まれる外国人の日本への旅行=インバウンドをもてなすためのセミナーが行われました。
(桒畑笑莉奈アナウンサー)
「長崎港に白くて大きなクルーズ船が入ってきました。もうまもなく到着します」
午前11時半過ぎの長崎港。
地元の人たちに迎えられながら、パナマ船籍の「アドラ・マジック・シティ」が到着しました。
乗船するのは、中国から来た観光客です。
コロナ禍の影響で3年間途絶え、ちょうど1年ほど前から再開されたクルーズ船の入港。
去年は長崎港に96隻、佐世保港に20隻入り、離島を合わせると県内に「133隻」が入港しました。
多い時には1年間に267隻が入港していたコロナ禍前と比べると、100隻以上減っています。
今年は、11日時点で長崎港で18隻、年間「160隻」が入港予定で「徐々に回復傾向にある」ということです。
1隻当たりおよそ6000万円の経済効果があるとされるクルーズ船。
観光、経済回復のカギとして、さらなる受け入れが期待されています。
クルーズ船をはじめとしたインバウンド受け入れに向けて、長崎市の出島メッセ長崎では、11日、キャッシュレス決済の導入を促すセミナーが開かれました。
クレジットカードや二次元コードを利用するキャッシュレス決済の浸透率は、韓国で95.3%、中国で83.8%と日本の32.5%を大きく上回っていて、買い物などの主な決済手段となっています
観光庁が訪日外国人旅行者に行ったアンケートでは、日本でのキャッシュレス決済の利用で、困った施設として飲食店や小売店を挙げる人が多いそうです。
県観光連盟は、こうしたセミナーなどを開催して、導入促進を進めているそうです。
(県観光連盟海外誘致部 藤澤 英忠部長)
「海外の人は、旅先でお金を使いたいとか、買い物をしたいと考えているので、その機会を取り逃さないためにも、キャッシュレス決済の準備は必要」
(セミナー講師)
「アリペイの取り扱いは、全国的な利用状況をかんがみると、まだまだ伸びしろの決済手段となっている」
セミナーには、県内の宿泊や飲食事業者らが参加。
金融機関の担当者らが、中国などで普及している「Alipay」などのサービスについて説明しました。
(参加者)
「ホテル業でインバウンドに使われているので、そちらで導入している店舗が一部。(キャッシュレス決済の利用者は)多くいる。(決済)手段が増えれば、会社にとっては売り上げ増になることにつながる」
県観光連盟は今後、キャッシュレス決済を導入する飲食店のメニューの多言語化を支援するなど、インバウンドの受け入れ促進に努めるということです。