「変異株まん延を想定」保健所で訓練 新型コロナウイルス “パンデミックの教訓” 次の備えに《長崎》
新型コロナウイルスのパンデミックから学んだ教訓を、次の備えに生かします。
新たな変異株のまん延など感染症の発生を想定した訓練が諫早市で行われました。
(訓練)
「変異株X。体調が悪い」
訓練は、県外で新型コロナウイルスの新たな変異株の患者が確認され、諫早市内に濃厚接触者の女性がいるとの想定で行われました。
SARS=重症急性呼吸器症候群や、鳥インフルエンザなど新たな病原体によって広がる感染症「新興感染症」。
今後も発生が懸念される新興感染症への対応を確認するため、県央保健所や消防、医療機関などが参加しました。
(訓練)
「所内の現地対策本部会議を、急いで開催したい」
保健所でまず情報を共有。
消防、医療機関との連携や今後の対応について協議します。
患者の自宅は防護服を着た保健師が訪問し、体調などを確認。
新型コロナウイルスの発生当初にも行った手順です。
(訓練)
「感染症法に基づく入院が必要」
保健師らは、周囲への感染を防ぐ「アイソレーター」と呼ばれる装置に収容し、市内の感染症指定医療機関へ搬送しました。
(県央保健所 宗 陽子 所長)
「新型コロナウイルスが流行し始めた時も、初動ということで通常行わないことをやらなければいけなかったので、こうした訓練を継続することが非常に重要」
これからインフルエンザなどの流行も予想されることから、保健所では日頃からの対策を呼びかけています。
(県央保健所 宗 陽子 所長)
「周囲に感染の兆候のある人がいる場合や、自分が少し症状がある場合は、必ずマスクを着用するなど メリハリをつけた感染対策を行ってほしい」
新型コロナウイルスが確認されてから、まもなく5年。
県央保健所によりますと、感染症患者が確認された際は、保健所の体制に合わせた独自のマニュアルが作られていて、今後も訓練などを重ねて迅速な対応ができる態勢を整えたいとしています。