子どもに活用「休眠預金」で地域課題解決 “約1億5000万円”の「分配先の3事業を発表《長崎》
銀行などの金融機関で取引が10年以上ない預金いわゆる「休眠預金」を、地域活性化や子どもの支援に活用する取り組みが進められています。
その分配先として県内の3つの事業が決まり、概要が発表されました。
(未来基金ながさき 山本 倫子 理事長)
「今回この休眠預金で約1億5000万のお金が長崎県に動いていくことになる」
取引が10年以上ない預金いわゆる「休眠預金」。
それを地域の課題の解決に向けて活用するため、運用管理を担う資金分配団体「未来基金ながさき」が25日、3つの事業を発表しました。
その1つが、雲仙市内での中学生の移動支援です。
地域の吹奏楽クラブがタクシー会社などと連携して、子どもたちを送迎する事業を昨年度から実施しています。
(雲仙ジュニアブラス 西川 卓也代表)
「保護者の送迎がないなどの理由で(吹奏楽部に)入りたいけど入れないと。タクシー事業が始まったおかげで、7人の子どもが練習に参加してくれて、元気に音楽を楽しんでくれている」
交通利便性が悪い地域でも、安心してクラブ活動に専念できる体制づくりを目指します。
また佐世保市の離島「高島」で、光ケーブルなど情報インフラの確立に加え、島の子どもの海上送迎や島外との交流などを推進する事業を採択。
このほか対馬市では、プロのオーケストラの生演奏に子どもたちが触れる機会を設け、クラブ活動への送迎を地域住民が行うサービスを実施するとしています。
(うんぜん部活動移動支援実証実験運営協議会 溝口 昌喜会長)
「子どもの体験に差があってはいけない。地域地域に根差して子どもをどう支援していくかを考えていければいい」
3つの事業は、2026年2月まで行われるということです。