“壱岐のモンサンミッシェル”参道崩れ… 日本遺産守ろうと地元住民クラウドファンディング開始《長崎》
潮が引いた時に道が現れる「壱岐のモンサンミッシェル」と呼ばれる観光名所でいま、石段の風化が進んでいます。
遺産を守ろうと、地元住民がクラウドファンディングを開始しました。
壱岐島の東側にあたる内海湾に浮かび、日本遺産に指定されている小島神社。
干潮の数時間だけ海から参道が現れることから、フランスの世界遺産と重ねて「壱岐のモンサンミッシェル」と呼ばれています。
SNSなどの口コミもあり、多くの観光客が訪れていますが…。
(田河まちづくり協議会 宮津哲郎さん)
「この神社の山の上に小さいお社があり、裏側から階段で普段はのぼれるが、その階段がいま崩れかけていて、きょうのご参拝はこちらまででお願いします」
参道が崩れる危険性があるとして、地域住民でつくる田河まちづくり協議会が、観光客など訪れる人たちに注意を呼びかけていました。
(梅田リポーター)
「社殿に続く石段を登りますと、石段が崩れ落ちないよう杭が打ち込まれています」
参道は、地盤が柔らかく石やブロックが露出。
観光客が増えたことも崩壊が進む要因の一つと考えられ、協議会では6月から補修工事を進めています。
しかし・・・
(田河まちづくり協議会 采田 真治会長)
「今まで氏子さんだけで整備されてきた参道が、多くの方々がのぼって行く状況下で劣化が急速に進んだ」
参道を見守ってきた氏子は17世帯に減少。
資材を運ぶにも、潮が引いている4時間から5時間に限られ、作業が進まないと言います。
日本遺産を守るため協議会は6月、クラウドファンディングを開始。
1000万円を目標に、石段の補修や維持に向け協力を呼び掛けています。
(宮津 哲郎さん)
「世界中の人たちが興味を持ってくれる観光資源。そこに誇りがあるので、事故が起こってその価値が棄損されないように」
(采田 真治会長)
「地域、そして壱岐市全体で考えていく時期が来ているのではないか。私たちは今後、あらゆることで支援していきたい」
クラウドファンディングはウェブサイトにて、7月31日まで受けています。