「きょうで最後にしたい」被爆体験者訴訟 9日午後判決 争点は被爆者援護法の規定に該当するか《長崎》
国が定める被爆地域の外で原爆にあった被爆体験者らが、被爆者認定を求めている裁判の判決が9日午後、長崎地裁で言い渡されます。
長崎市と県に対し、被爆者認定を求める裁判を起こしているのは、被爆体験者ら44人です。
被爆体験者は医療費の助成などを巡り、被爆者とは大きな差があり、原告が法律が定める「原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者」に当たるかどうかが 最大の争点となっています。
広島で原爆投下後に降った黒い雨を巡る裁判では、「原爆の放射能による健康被害を否定できない」として原告全員を被爆者として認める広島高裁の判決が確定しています。
長崎の原告は、雨や灰など放射性降下物にあい、健康被害が出ているとして、広島と同じように被爆者として認めるよう求めています。
(原告団長 岩永千代子さん(88))
「私たちはどこまでも真実を求めていく」
(原告 山内 武さん(81))
「私たちを被爆体験者と名付けてしまっている。9日で最後にしたい」
判決は、午後2時から長崎地裁で言い渡されます。