親しまれ半世紀 “食材や光熱費高騰” が影響 佐世保市役所地下食堂が休業へ 再開のメド立たず《長崎》
半世紀あまり親しまれた佐世保市役所の地下食堂が、今月いっぱいで休業します。
食材や光熱費の高騰に伴って業者が撤退するためで、再開のメドは立っていない状況です。
佐世保市役所の地下にある 素朴な雰囲気の食堂。
メニューが豊富なうえリーズナブル、開店時間にはいつも行列ができるそうです。
人気のメニューは「うわさのちゃんぽん」600円です。
(70代)
「おいしいですよ。(営業を)続けてほしい」
食堂は、現在の庁舎が建てられた1974年にオープン。
事業者が運営を受託する形で、市職員と市民の胃袋を支え、年間約6万6000食を提供してきました。
しかし 食材や光熱費の高騰などから、現在の事業者が今月いっぱいで撤退することに。
市は後を引き継ぐ事業者を募集していますが、これまでに申し込みはなく、再開のめどは立っていない状況です。
(佐世保市役所 食堂 鴨川 孝子店長)
「市役所の地下にあるもので、勝手にずっと継続するものだと思っていた。長年利用していただいて、本当にありがとうございました」
休業の知らせに 常連客は。
(80代)
「週に4、5回は来る。毎日欠かせない存在。昼食はほとんどここで食べている。(これから)どこで食べようかと思って悩んでいる。残念」
(80代)
「きょうは野菜炒めを食べているが、大体これ。ここの味噌汁がおいしい。きょうのは特別美味しい」
19日はこの人も食堂を訪れ、ちゃんぽんを堪能しました。
(宮島 佐世保市長)
「ここがなくなってしまうことで、大変さみしい思いをしている人も多い。一日も早く、後を受けてくれる人が見つかるように、我々も後押しをしなければいけない」
半世紀あまりに渡って親しまれてきた『食堂』。
19日に開かれた市議会の総務委員会でも、食堂の休業について報告が行われました。
市では、引き続き新たな事業者を募集し、再開を目指したいとしています。