県内公立学校「いじめ」2年連続増加 115件が “携帯電話などでの誹謗中傷”「不登校」過去最多に《長崎》
文部科学省が行った、学校でのいじめや不登校に関する昨年度の調査結果が発表されました。
県内の公立学校では、いじめは2年連続で増加。不登校も8年連続で増えていて、過去最多となっています。
調査は、児童・生徒の問題行動や不登校の実態を把握するために、文部科学省が毎年、全国の公立・私立の小中学校・高校などを対象に実施しています。
県教育委員会によりますと、昨年度の公立学校のいじめの認知件数は2303件で、前年度より350件増え、2年連続での増加。
2018年に3000件を突破した後、コロナ禍で一時期減ったものの、再び増加傾向に転じています。
昨年度の内訳は、小学校1573件、中学校 643件、高校86件となりました。
(県児童生徒支援課 長池 一徳 課長)
「新型コロナウイルス感染症が5類へ移行し、部活動や学校行事などの様々な活動が通常通り実施されるようになり、児童・生徒間の接触機会が増加したためと考えられる」
このうち 全体の5%に当たる115件が「パソコンや携帯電話で誹謗中傷や嫌なことをされる」という回答(複数)でした。
(県児童生徒支援課 山川 雅弘 参事)
「全体の中の数字としては 我々が考えているよりも低かったという捉え。…ということは、逆に結構見えていない所がたくさんもしかしたらあるのかもしれない」
潜在的なSNSトラブルを踏まえ、インターネットの特性やリスクなどを伝える情報モラル教育の充実に努めるとしています。
また 公立学校の不登校の児童・生徒の数は8年連続で増加し、過去最多の4095人に。
県教委は、親子の関わり方や友人関係、学業不振などが複雑に絡み合っているとする一方で、フリースクールなどの認知が進み、不登校に対する理解が進んでいることも要因の一つだということです。
(県児童生徒支援課 山川 雅弘 参事)
「学校だけが学びの場ではないというような捉えが、社会的に確実に広がってきている」
また、私立学校では、いじめの認知件数が90件(前年度比6件減)。
不登校の児童生徒数が382人(前年度比44人増)だったということです。