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「今僕たちが生きている今日っていうのは、犠牲になられた方の生きたかった明日なんだ」阪神・淡路大震災から29年 追悼行事「慰霊の灯り」 写真家・高嶋敏展さんが抱いた犠牲者への思い 島根県出雲市

2024年1月17日 17:59
「今僕たちが生きている今日っていうのは、犠牲になられた方の生きたかった明日なんだ」阪神・淡路大震災から29年 追悼行事「慰霊の灯り」 写真家・高嶋敏展さんが抱いた犠牲者への思い 島根県出雲市

1月17日午前5時46分、阪神・淡路大震災から29年が経ちました。17日、島根県出雲市の一畑薬師で行われた追悼行事「慰霊の灯り」。今年は呼びかけで集まった有志13人が一畑薬師の参道にある108基の灯ろうに火を灯していきました。

今年で8回目を迎えるこの行事。主催する出雲市の写真家、高嶋敏展さんにはある強い思いがありました。

高嶋敏展さん
「年を追うごとに亡くなられた方の代わりに生きてる僕たち私たちに警笛を鳴らしていくような、そういう気持ちが強くなっています」

高嶋さんが大学生だったとき、阪神・淡路大震災が発生。被災地へ向かい、9か月間に渡りボランティアとして活動しました。また今年は元日に石川県で能登半島地震が発生し、現在も多くの人が避難生活を強いられています。震災を風化させず、当事者としての気持ちを持つ事の大切さを改めて感じていると言います。

高嶋敏展さん
「今僕たちが生きている今日っていうのは、犠牲になられた方の生きたかった明日なんだ。自分の家族を守るために災害に備えてほしい。そのためにもこうやって節目節目で災害について考えていただく。そういう試みをずっと続けていきたいと思っています」

灯ろうの穏やかな灯り。そこには犠牲者への思いと震災の記憶を未来へつなぐ確かな決意がこめられていました。