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「最初は緊張したけど…」 児童減少に伴い閉校が決まっている高尾小学校 残る児童2人が編入先の学校で交流 今まで取り組んできた落語も披露 島根県奥出雲町

2025年2月5日 17:42
「最初は緊張したけど…」 児童減少に伴い閉校が決まっている高尾小学校 残る児童2人が編入先の学校で交流 今まで取り組んできた落語も披露 島根県奥出雲町

今年度で閉校する島根県奥出雲町の高尾小学校。6年生が卒業すると、残る児童は2人だけ。4月から通う編入先の学校でスムーズに過ごせるよう交流が進んでいます。

小学5年生の渡部真央さんと小学3年生の岸本結生さんの2人が通う島根県奥出雲町の高尾小学校は、児童の減少に伴い今年度を最後に閉校します。そこで編入に向け、新しい学校に通う練習を始めています。

編入先の三成小学校の3年生の教室に着いた結生さん。そこには大勢のクラスメイトがー。

Q.何か悩んでる?
岸本結生さん
「私の机どれかなと思って」

先生に後押しされ、勇気を振り絞って話しかけることができました。

先生
「今日ドキドキの一日ですね。結生さんが一日一緒にいて休み時間や給食も一緒に食べたりするので、ぜひみんなで誘い合って、みんなで一緒に遊べたらいいなと思います」

この日は、まだ慣れない結生さんと一緒に楽しもうと歓迎会を企画してくれました。

~フルーツバスケットの様子~
「きょう学校に来た人!」

皆のおかげで少しずつ表情が明るくなります。

一方、5年生の教室には真央さんの姿がー。普段は先生と1対1で授業を受ける渡部真央さんですが、新しい学校ではグループワークも行われます。休憩時間には、幼稚園が一緒だったという友達が積極的に話しかけてくれて、すっかり打ち解けているようです。

幼稚園のときの同級生
「ちっちゃい時から仲良しだから、けんかしたこともないから、めっちゃ優しい子だなって思ってます」
Q.来年度から同じクラスだけど
「うれしすぎます。早く6年生になりたいです」

■高尾小学校で長年取り組んできた落語を新たな学校でも…

装い新たに三成小学校のみんなの前に登場した結生さんと真央さん。2人が通う高尾小学校では12年前から全校生徒で落語に取り組んでいます。寄席を開けば多くの人が訪れ、ひと笑い出来る憩いの場として長年親しまれきました。新しい学校でもこの活動を引き継ぐことができないかと寄席を披露しました。

~落語を披露~
「あるところにおじいさんとおばあさんがいました…」

高尾小学校 古藤康則 校長
「1人でも三成小学校の子供たちに落語って楽しいな、面白そうだな、あんな風になりたいなとかと思う子がいたら、来年の活動につながるのではないかなという期待はしています」

ひとりで何役もこなし、噺(はなし)に観客を引き込む姿はまさに落語家です。堂々とした2人の姿を見たクラスメイトはー。

三成小学校のクラスメイト
「すごく面白かった。最後が面白かった」

「長いセリフがあって難しそうだったけど、覚えていてすごいなと思った」

渡部真央さん
「優しくて楽しい。毎日、三成小で勉強できたらいいなって思います」

一方、結生さんはー。

岸本結生さん
「最初は緊張したけど、3時間目くらいから緊張がなくなりました。いつもこんな感じで一緒に遊びたいです」

春から新しい環境に身を置くことになる結生さんと真央さん。期待と不安が入り混じるなか、2人が負担なく新年度のスタートが切れるように練習が続いています。

最終更新日:2025年2月5日 18:56