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「大変うれしいことでございます」 地域のシンボルが国の登録有形文化財に 鳥取県八頭町の「大樹寺」の本堂など4件 鳥取県八頭町

2024年3月15日 17:14
「大変うれしいことでございます」 地域のシンボルが国の登録有形文化財に 鳥取県八頭町の「大樹寺」の本堂など4件 鳥取県八頭町

因幡地域の伝統的な寺院建築の特徴を残す鳥取県八頭町の大樹寺。貴重な建物として保存を図るため、本堂など4件が国の登録有形文化財に登録されることになりました。

推定樹齢400年を超える「ウラクツバキ」。ピンク色の花を咲かせ、見頃を迎えています。このウラクツバキが立つ鳥取県八頭町の大樹寺を登録有形文化財に登録するよう3月15日、国の文化審議会が文部科学大臣に答申しました。大樹寺は、この地に移ってきてから約400年の歴史があり、ウラクツバキとともに地域のシンボルとして親しまれてきました。

今回、国の文化財に登録されるのは、寺の中心的な建物である本堂、また、歴代の住職の位牌が安置されている「開山堂」。かつて、僧たちの修業と生活の場だった「僧堂」そして、寺の鐘を設置する「鐘楼」の4件です。

大樹寺 鎌谷誠心 さん
「今こうして皆さんにですね。このような形で伝え、また知っていただく機会が増えたということは大変うれしいことでございます」

このうち、1920年に建てられた本堂は、地元の木材を使った地域の気候風土や時代に合った建物で、因幡地域の寺院建築の特徴を残していることなどが評価されました。また、僧堂は、修業する僧たちが寝泊まりしていた建物で、中国地方では唯一の僧堂でした。現在は、座禅を行う場所として使われていて、一般の人も利用できるということです。

大樹寺 鎌谷誠心 さん
「(僧堂は)閉じてしまったので、修行僧の方はおられないですけど、でもやっぱり教えというのは僧堂・座禅堂にたくさん詰まっていますので、皆さんに知っていただきたいですね」

鳥取県によりますと、大樹寺の登録で県内にある国の登録有形文化財は269件になるということです。